《MUMEI》

「〜〜〜〜〜〜‥」

「那加‥?」

「‥どこ‥」

「ぇ」

「ひなた‥‥‥どこ‥?」

「ここにいる」





手を握ってやると、

握り返してきて‥

安心したのか、

那加は何も言わなくなった。





「───────」






でも、

俺の手はしっかり握
られたままだ。





「今日は大変だったもんな──」





独りでさ迷い歩いていた時の事を、

夢に見たのかも知れない。





けど、

もうあんな事にはならないはずだ。





もしまたさ迷う事になったとしても、

俺が、

必ず捜し出す。





だから、

安心してくれよな、

那加──。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫