《MUMEI》
忠誠は誓約
「こんなボロイのは無理。
せいぜい俺への忠誠心を示しておくんだね。
……いい?
俺より先に行くと楽園への道は開かないからね」
アラタは篝の前で正座する「返事は?」



「……ニャン」
アラタの膝を篝の中指が突いた。

「死にそうなのに、すぐ触ろうとして」
手袋を嵌めた手が篝の手の甲を抓る。







鍵が開く。


「……陽炎!遅い。」
神経質な叱咤。


「申し訳ない、用事があって……」
走ったのか、息を切らせていた。


「篝勝手に床に寝たよ
さっさと拭き掃除してコレ連れて出ていきな」

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