《MUMEI》
大好きな人
「ひーまちゃん、おはよ♪」





朝食を済ませた那加は、

珍しく目を覚ましたひまわりを見て嬉しそうにしている。





「ねぇ日向、後でジュース買って来てよ」

「ぁぁ‥分かった」

「プリンセーキね」

「プリンセーキ‥?」





そんなのあったか‥?





「佳代子さんが言ってたの。自動販売機に新しく入ったって」

「‥そうなのか‥」





プリンセーキか‥

忘れないようにしないとな──‥。





「他には何かいる物あるか?」

「ううん、それだけ」





那加は、

ひまわりを手のひらに乗せて見つめながら答えた。

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