《MUMEI》 『はぁ…』 隼人とキスをしてからまともに顔をあわせられない…。 どうしよう…。 性格悪いとか思われちゃったかな? ていうか、アレはキスだったのかな? ガラスごしだったし…。 僕は…どうしたらいいのかな…? 『おっす!!翼』 バンッと背中を叩いてきたのは、北川しずや(きたがわ)。 同じクラスのお調子者。 髪を少し金髪に染めている。 よくヤンキーと間違えられたり、先生に注意されるけど、しずやには金髪がよく似合う。 『しずや、おはよう』 『んあ?今日は隼人と一緒じゃねぇの?』 『あ…うん。僕今日日直だからさ…』 『?ふーん。じゃ、教室まで一緒に行こうぜ。翼ちゃん♪』 『もぅ…からかわないでっ』 僕はしずやが好きだ。 一緒にいて楽しいし、しずやは優しくしてくれる。 でも、僕が本当に好きなのは… 前へ |
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