《MUMEI》

「桜の木の側で見つけたの。だから日向にあげようと思って」

「外‥出たのか?」

「朝早かったし、まだ誰も起きてなかったから」

「よく見つけたな‥」

「凄いでしょ」





得意げに言って、

那加は笑った。





「はいっ、日向♪」

「ほんとにくれるのか‥?」

「何よ、せっかくあたしが見つけたのにいらないって言うの?」

「いえっ、喜んで‥」





途端に、

那加はニコッと笑った。





「なくさないでよ?」

「ぁぁ、分かってる。──ありがとう」

「ぅ‥うるさいッ。全然‥嬉しくなんかないんだから‥」

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