《MUMEI》

「ぁ、うん‥知ってる‥」

「何か険しい顔しててさぁ、まぁいつもなんだろうけど──、どしたの?」

「何か──‥」

「ほら、暗い顔しない」

「大丈夫かな‥」

「心配?」

「だって、もし‥」

「大丈夫大丈夫♪」

「───────」

「ほらっ、遅刻するよ?」

「!!」





そうだった‥。





「よしっ碧依、競争だ♪」

「ぇ、未玖? ちょ‥ちょっと待っ‥」





‥行っちゃった‥。





「碧依〜っ、早くおいでー?」

「ぁ‥うんっ、今行く‥」





取りあえず、遅刻しないようにしないと──。

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