《MUMEI》
ハッタリ
俺はボディーガードの懐から、拳銃を奪った

雅治「ガバメントか…」

俺は、安全装置を、さらに下に下げ
スライドを引き、分解した…

弾装も抜き、ばらばらにして、床に捨てた

雅治「アメリカ製品ばかりだね、爺さん…」
「鬼畜米の世代じゃないのかい?」

爺さん「……」

雅治「お前もガバメントか?」

もう一人のボディーガードに言った 

ボディーガードは無言だった

雅治「電気が流れ安いように、スポーツドリンクを飲んだ」

「スイッチは奥歯だ…、乱闘してみるかい?」

ボディーガードが一歩退く…


俺は爺さんに近寄った

雅治「主導権を握ってるのは、俺だ」
「勘違いするなよ、爺さん…」

爺さんの額から、汗が滴る、
まだ、死にたくないらしい…

雅治「世間に知れれば、…なかなか、忙しくなるぜ、あんたら…」

爺さん「お前……どこまで感付いておる…」

雅治「さぁーてね、どこまでかな?…」

俺は爺さんを乱暴に立たせた

雅治「切り札を捨てろって言う奴はな…負けるんだよ…その、切り札が怖いから、捨てろって言うんだ…」「もしかは……欲しいか?だな」

爺さんの顔色が変わった

俺は見逃さなかった

水無月「…手に入れて、どうなさるつもりですか?」
爺さん「…」

水無月「なぜ、裏切り者がたくさん出たのですか?」
爺さん「…しらん…」

水無月「始めから…2つを同時に手に入れる為だったからですか?…」

爺さん「知らんと言っておる! 知らん!」

雅治「あらら…バレちゃったね、爺さん」

ボディーガードが銃を抜いた

俺は爺さんの胸ぐらを掴んだ

爺さん「う、撃つな…爆発しちまう、撃つなぁ」

見苦しいほどの醜態だ

水無月と久保田にも、銃を突き付けてるボディーガード…

雅治「水無月、行くぞ…」
爺さんを、引きずるようにして、水無月の元へ

雅治「着いて来い…」

水無月に言った

俺は、ヘリに爺さんと水無月を乗せた

雅治「久保田、アンカーを外せ、」

そう言って、俺はヘリのエンジンを廻した

久保田がアンカーを切って戻って来た

雅治「飛ぶぞ!」

フラフラとヘリは飛び出した

ライセンスは有るが…
60時間ぐらいしか、飛ばした事ないんだよね… 

……

陸地はどっちだ?

船にしろ、飛行機にしろ、自由に動き廻れるほど、日本は広くない

航路が決まってるんだ

この爺さんが、外洋に出てるとは思えないが、…陸地がわからない…

コンパスと、太陽の位置、時刻で、おおよその方角はわかる…

雅治「爺さん、船は何処に向かってたんだ?」

爺さん「……」

ダメだ、白目向いてる

ん? 何故みんな、しがみついてるんだ?

水無月「前見て、しっかり飛んでよ!…傾いてるわよ!」

久保田「船は九州の沖合いでしょう、10時の方向で、おそらく、陸地です…」

雅治「10時の方向だな!」
水無月「きゃぁー」

雅治「すまん……」

ヘリは急激に方向を変えた
久保田「差し出がましいのですが…替わりましょうか?」

…操縦できるなら、早く言えよ……

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