《MUMEI》

「ひなたっ、痛いってば」

「? ぁ‥」





また、

やってしまった。






又しても、

腕に力が入ってしまっていた。





慌てて力を緩めると、

那加は大きく深呼吸をした。





「もぉ‥」

「スイマセ‥、!?」





今度は、

那加が抱き締めてきた。





「なッ‥痛い痛い痛いっ」





背骨が折れるんじゃないか、

そう思わずにはいられない。





「那加っ、せ‥背骨‥‥‥」

「あたしだって痛かったんだからぁ」

「ゎ‥分かったスイマセンもうしませんから‥っ」





‥まずい。





本気で背骨が折れるかも知れない‥。

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