《MUMEI》 「はぁ、那加‥‥‥おま‥‥‥」 「ちゃんと放してあげたじゃない」 「そう、です、けど‥‥‥」 まだ背骨が痛い‥。 「!?」 ‥枕ぶつけなくても‥。 「そんなに痛いの?」 「そんなに痛いデス‥」 「──────‥」 「?」 「痛くなくなるおまじない」 那加はそう言って、 俺の背中を擦り始めた。 その手が、 じんわりと暖かくて、 不思議と── 安心するような感覚がした。 「どぉ? 治った?」 「ぁ‥、ぁぁ」 痛くなくなった。 もう、 すっかり。 前へ |次へ |
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