《MUMEI》

「聞いてねーだろ」


「……」


たしかに、聞いてはいない。聞こえたのは、あたしの名前と、カツヤの『好きじゃねーよ』だけ…


「はあーっ」


大きく溜め息をつくカツヤ。


「なっ、なんなんだよっ…!でも、あたし聞いたんだからなっ!!あのとき……」


「あれは、おまえのことが嫌いって言ったんじゃねーよ」


「はァ?…」


「…」――――






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「西野さー、なんかますます美人になってってねー??」


「たしかにー!!体育んときとか足なぁげーって思うよなあ!!」


こいつら……


凪はクラスの男子の一部からかなりモテていた。(残りは秋菜派)


「水着とかまじかわいいよなー」


ムカムカ…


イライラ…


「なに黙ってんだよカツヤー」


「あ゙あ゙?」


「こいつやらしいこと考えてんだぜー」


「ばっ!!ちっげーよ!!」


「とか言っちゃってー、おまえも凪の生足好きなんだろー」


「っ…!ふざけんな!!俺は、凪の……しなんか、す、好きじゃねーよ!!」――――――






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