《MUMEI》

「‥ぁ‥すいません‥」

「謝らんでええて」





先生は笑って、私の頭を撫でてくれた。





「──卯月の弁当食べれるやなんて幸せやなぁ」

「‥幸せ‥?」

「そや。俺幸せやで。──せやから──」





先生は、空を見上げた。





「せやから今度は、オレがお前を幸せにしたる」

「ぇ」

先生が‥‥‥私を‥?





「先‥」

「絶対、幸せにしたるから」

「───────」





──涙が出そうになってきた。





「卯月‥? 大丈夫か?」





先生が、私の顔を覗き込んできた。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫