《MUMEI》

「ぁ‥ハイ‥」

「だから子ども扱いしないでよね」

「ハイ、承知致しました‥」





今──

那加は、

俺より一つ年上だ。






つい、

忘れそうになる。





ずっと、

同い年だったから。





那加の方が、

俺より誕生日が早いから──

数ヶ月は、

那加の方が姉≠ンたいな感じになる。





那加は、

それを楽しんでいるみたいだ。





「ほらぁ、あんまり頭動かさないでよ‥氷枕ずり落ちちゃうじゃない」

「‥那加」

「な‥何よ」

「何か──こういうのも悪くないなって」

「どういう意味?」

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