《MUMEI》

卯月の髪は、バッサリと‥肩の辺りまで切られとった。





「誰に‥」

「‥‥‥‥‥‥‥」

「おい大丈夫か‥!?」

「‥‥‥‥‥‥‥」

「‥お前‥」





あかん‥。





話しかけても答えてくれん‥。





そやけど‥このままここにいさす訳には‥。





「保健室、行こか」





オレは卯月をおぶって階段を降りた。





丁度授業時間と重なっとったからか‥人目には付かんで済んだ。





「───────」





ソファに座ってからも、卯月は一言も話さへん。





ただ、俯いとるだけ‥。

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