《MUMEI》

「……水城、俺は最低か?
でも…、俺はお前が好きなんだ、お前にも…彼女にも…、いい加減な想いで…接したくなかったんだ」


彼女を説得するのに今まで時間がかかっていたらしい。

…−−毎日毎日、頑張って説得していたらしい。


「…いいの?…だって……、俺でいいの?」

「水城がいいんだ、水城しか見えない」

「信じてもいいの?」





「信じろよ、


信じてくんなきゃ…



壊れちまう……」



メールでは言えなかった愛の言葉を思う存分吐きあって。


言いたい事言って、聞きたい事たくさん聞いた。


高杉は穏やかな顔で、俺だけを見つめながら


俺に住んでいる場所と携帯番号を告げて、



今日何十回目かのキスをしてきた。





END

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