《MUMEI》 「あの、これでいいですか?」 「メープルシロップ捜すのにどんだけ時間かかってんだよ」 「すっ‥すいませんっ‥」 頭を上げられないまま、 私は鳳君の分のパンケーキにメープルシロップをかける。 「‥かけ過ぎだ」 「ぅぁっ、すいませんっ‥」 「──もういいから‥ジュース持って来い」 「ボクもいる♪」 「ハイっ分かりました‥」 冷蔵庫を開けると、 オレンジジュースのボトルを見つけた。 「えっと‥グラスは‥」 私は食器棚の中段から、 グラスを2つ取り出そうとした。 「──おい、何モタモタしてんだ」 「ハイっ、すいませ‥、!?」 前へ |次へ |
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