《MUMEI》 「──卯月──」 「‥大丈夫ですか‥?」 「大丈夫やて、目ぇも覚めたし──」 「痛く‥ないですか‥?」 「全然」 「‥ごめんなさい‥」 「お前は悪ないて。((──そや‥1つお前に言おう思とった事あるんや))」 「‥?」 「((今度、遊園地行かへんか?))」 「ぇ」 卯月は不思議そうにオレを見た。 「((遊園地‥?))」 「((みんなには内緒やで))」 「((ぇ‥でも‥))」 「((お前は、オレの生徒で彼女から))」 「((──彼女‥))」 卯月の頬が、薔薇色に染まった。 前へ |次へ |
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