《MUMEI》

病院に着いた…

美樹を見て、愕然とした…
薬の影響か?…
…人格が破壊されてた…

俺を見ても誰だかわからないようだった…

医師の話によると、ときたま、正常に戻るそうだ…
が…
この何日間かは……

24時間、人が付きっきりで、
一般病棟とは、違う棟で、
治療を受けてた…

薬物中毒患者として…
 
 
警察の処理も、その筋の奴らに、薬漬けされた被害者…と処理されてる…
 
回復の見込みは……
 
…神様だけが知っている… 
 
病院の近くにホテルを取った
 
早川に、連絡した、 
 
会社は、予定通り、
業務は進んでるが、
警察が、何度も来たらしい…
 
俺は、美樹の転院の手続きを命じた、
 
 
夕方、女医が訪ねて来た
 
女医の話によると
 
覚醒剤に似た薬物らしいが、神経毒が多く…
日本では、例がない薬物らしい…

早川から、連絡があり…

防衛省の病院へ、転院する事になったと…

女医が、帰りぎわ…

戦争で、兵士の恐怖心や、痛みを取りのぞく薬として、使われる、薬物に似ていると……

女医も、現物を知らないし、書物の知識だけどと… 
この女医も、銃撃戦を目の辺りにしている…

おそらく……大きく外れてはいない、物なのだろう… 
 
大介達が気になる…
 
だが、この携帯で連絡を取るのは危険だ…
 
早く、戻らなくては……
 
 
 
翌日、病院で美樹に付き添ってるとき、
転院手続きが完了したと、報告があった

明日には、美樹を連れ、東京に戻れる…

俺は、病院に頼み、美樹の病室に、泊まる事にした

眠ってる、美樹は、以前と何も変わらない…

俺は、美樹の寝顔を見ていた

そのとき、美樹が目を開いた

美樹「……」

また、美樹が暴れたり、異常な行動をするのか?と

俺は、美樹の腕の、点滴を押さえた、

針が折れたりしたら、大変だからだ

枕元にある、
先生を呼ぶ、ボタンを押した

そのとき…

美樹「…雅治?…」 

雅治「!…美樹、…俺がわかるのか?」

美樹「…何、変な事言ってぇ…」

雅治「美樹……」

美樹「…病院に居るんだっけ?…」

雅治「あぁ、…大丈夫、直ぐ良くなるからな…」

先生が来た

美樹の様子は、以前と何も変わらなかった…

先生「今は、大丈夫です……また、発作的になるでしょうが…」

雅治「…そうですか…」

先生「回復に、向かってるのは、間違いないです」

雅治「…そうですね…」

美樹「…思い出した…私…」

美樹が、震えだした

雅治「大丈夫だ、美樹!」「何も心配ないからな!」
美樹を抱き抱えた

美樹「…ごめんなさい……足、引っ張っちゃって…」
美樹の身体の震えが止まらない…

いや、激しくなってきてる
雅治「心配ない!大丈夫だよ、美樹」

美樹「…薬射たれて…乱暴されて……」

美樹がガクガクと身体を震わせた!

先生が安定剤を注射してからは、
落ち着いたのか、横になり、おぼろ気に、俺を見てる…

雅治「…美樹…
辛い目に合わせちまったな…、 一緒に、…東京に帰ろうな」

美樹がうなづいた気がした… 


前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫