《MUMEI》

「お前、まだやってたのか‥皿洗い」

「ハッ‥ハイ‥、ぃ‥今終わらせますっ」

「手伝ってやろうか」

「!?」

「‥危なっかしくて見てらんねぇ」





鳳君は、

私の手から乱暴にスポンジを取り上げた。




「‥‥‥お前」

「はい‥?」

「お前、やっぱりアイツの事好きなんじゃねぇのか」

「!?」





ドクンッ、

と心臓が跳ねる。





「あいつ‥って‥?」

「‥蜜」

「そッ‥そんな事ない‥よ?」

「‥‥‥‥‥‥‥」

「鳳君‥?」

「‥俺、お前の事好きだから」

「ぅ‥」

「分かってんだろ」

「ハイ‥分かってます‥」

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