《MUMEI》
存在感
人には、
忘れられない遠い日の思い出がある。

それがどれだけ不思議な事だったとしても…

私にとっては、大切な想い出の破片


コレエダ ケイタの話をしよう…


あれは、私が中学2年の頃でしたか…

クラスに必ず1人は、いるんじゃないでしょうか?
目立たない奴
存在感の薄い奴
それが、
コレエダ ケイタ 君でした。

彼には、友達がいませんでした…たった一人を除いては…
それが僕だったのです。

当時、友達の証しとして流行っていたのが、

【互いの家に
泊まりにいく】という行為でした。

例に漏れず僕も、
コレエダケイタ君の家に泊まりにいくことになったのです。

学校が終わり、
僕はコレエダケイタ君と一緒に帰りました。国道を2km位、進んだ頃でしたか…
コレエダケイタ君は
スッと、わき道に入りました。

違う。

…それ、わき道じゃないんです。
薄暗い森の中に続くケモノ道なんだ。

どんどん森の中に入っていく
コレエダケイタ君。

『コッチダヨ』
小さい白い手が、手招きする。

僕はちょっぴり怖くなって、(僕はいったい何処に連れていかれるのだろう?)

と、

思いましたが…
その反面、まるで秘密基地を探検するようで、わくわくしていたのを覚えています。

森のトンネルの中を進んでいくと、急に目の前が開らけました。

そして僕は、眼前に広がる光景に自分の目を疑いました。



そこに街は、ありませんでした。

詳しく言うと、広大な土地に舗装された道路だけ…

まるで、開発途中の住宅街…そんな中に、
コレエダケイタ君の家はあったのです。

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