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《MUMEI》 グラウンドこの話は、 別に怖い話をしようとかではなく、 何気ない日常の中から出てきた話だったんです。 と言うのも、男同士 何人かで飲んでいて、 ひょんな事で 【女房話】になったそうです。 「いや、家の嫁が怖くてさぁ。。。」 「何だ、お前! 尻に敷かれてんのか? ま、俺も人のこと言えないけどな。。。」 そんな中、田中さん(仮名)が、ボツリボツリと語り初めたんです。。。 「ウチの女房もさ。怖いんだよ!」 この田中さん、学生時代から野球をやっていまして、 現在も社会人野球部に所属していましてね、 そんな昔からやってるもんで、 田中さんのファンの娘とかも、いたそぅですよ。 その日も野球の試合で、 グラウンド借りましてね、やってたんですが。。。 ザァー! すごい雨ですよ! 暫く待ったが、やむ気配も無いんで試合中止になった! 相手チームも、自分チームもね、みんなパラパラ帰っていった。 で、田中さんと、友人が最後に残った。 道具を片付けていますと、友人が。。。 「おい、また来てるぞ!」 言うんです。 見ると、田中さんのファンの娘なんだ! ショートヘアーで、すっとした顔立ちの、 美人なんですよ。 でもね、 つばの広い赤い帽子、 赤い口紅、 赤いスーツに赤いハイヒール、 バックネット裏にいつも立ってる。 網をつかんでいるその指の爪にも、 真っ赤なマニキュアが塗られている。 仲間内では【赤い女】って呼んでいるんです。 「よっぽど 熱狂的なファンだな?」 「でも、気持ち悪いぜ。。。」 だって雨の中なんですよ! びしょぬれで田中さんを、無表情な顔で、じっと見つめてるんだ。 異常ですよ! でも反面、 こんな雨の中でも自分を見に来てくれているんですからね、 悪い気はしないんだ。 それで帰る時にね、田中さん彼女に軽く会釈した。 そしたら赤い女が、にぃ〜って笑った! 次へ |
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