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《MUMEI》 雨田中さんさすがに気味悪くなって、 車に乗り込むなりエンジンかけて発車したんです。 実は、このグラウンドのすぐ裏が国道になってたんだけれども、 横の道は一方通行で、 グラゥンド添いの道を、 グルリと一周しなければ国道に出られないんですね。 それで一番最初の角を曲がると信号があったんで、 車を一時停止した。 とにかくすごい雨なんだ! ワイパーをシャッと横にスライドさせた時だけ、前が見える。 シャッとなった瞬間! 「おい! あいついるよ!」 友人が叫んだ! 見ると、赤い女がグラゥンドの金網の向こうからジッとこちらを見てる! 実際、バックネット裏から、その場所に来るのは不可能ではない。 グラゥンドを、ななめに突っ切ればよい! しかし、 女性の足でしかも、 ハイヒールで、 グズグズにぬかるんだグラゥンドを走るなんて、 どぅ考えても不可能だ! 「何なんだ? あの女?」 「分かんねぇよっ! あんま見んじゃねぇよっ!」 車の中は、 パニックですよ! 怖いもんだから田中さん、 アクセル思いっきり踏み込んで、 次の角を曲がって国道の手前まで出た! 「あいついるよ! あいついるよ!」 赤い女だった。 グラゥンドの端まで 来てるんだ! 「何なんだよ? 何なんだよ?」 「見んじゃねぇよ! 見んじゃねぇよ!」 車をとばして家まで 帰ったそぅです。 田中さんが家に帰ると、誰も居なかった。 奥さんは、昼の仕事をしていて夜にならないと帰宅しないんですね。 シャワーを浴びて、 ソファーに、ごろんってなって、 そのまま。。。 すぃ〜寝ちゃったそぅです。 前へ |次へ |
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