《MUMEI》 「──ふっ」 「‥!?」 今度は笑った‥。 「お前、やっぱバカだわ」 「はぃぃッ!?」 バカってあんたねぇ‥。 「いくら私が世話役で庶民だからってバカにしないでよねッ」 「だってバカだろ。バカをバカっつって何が悪ぃんだよ」 「んなぁ‥ッ」 キレてもいいデスカ‥? 「──やっぱ俺が目ぇ付けた女なだけあるな」 「‥ぇ?」 「俺のお気に入りの座にしっくりくるヤツが、やっと見つかったって訳だ」 「お気に‥入り‥?」 お気に入りか──。 何か悪くないかも‥。 前へ |次へ |
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