《MUMEI》

「ねぇ、碧依碧依♪」

「?」

「眞野っちほんとに騎士だよね──何か♪」

「──うん。私──ずっとそう思ってる」

「やっぱ眞野っち凄いね──」

「──でも、ガキの頃はすんげぇ泣き虫だったんだぜ?」

「ぇ、マジで!?」

「そやったなぁ」

「うわぁ、その話聞きたい聞きたい♪ ねっ、碧依?」

「ぇ、えっ‥と‥」





あんまりそういう事を掘り起こすのは‥。





「──ほな、話したろか」

「眞野先生‥!?」

「別に隠す事もあらへんしな」





眞野先生は、

大して気にしない様子で言って、

話し始めた。

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