《MUMEI》 『ほんまやてっ、こっち見とったんやから‥』 『気のせいだって。──さっさとスタンプ押してみんなのとこ戻ろうぜ?』 『‥‥‥‥‥‥‥』 『ショウ‥?』 『あかん‥‥‥‥こ‥腰抜けてもうた‥』 『ぇ』 『──引っ張ってってやるから』 『おおきに‥』 オレは涼に引っ張ってもろて、何とかみんなのおる所に戻った。 「眞野っち、ほんとにオバケ見たの?」 「ほんまやて──‥たぶん‥」 「見間違えただけに決まっているだろう」 「かっ‥萱島‥聞いとったんかいな‥」 「──いや、たまたま聞こえてきたから意見を述べたまでだ」 前へ |次へ |
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