《MUMEI》
大地
空娘の目の前には同じクラスの佐倉 大地が居た。

「大地!」

空娘ははっと起き上がる。
「なぁにやってんだ?こんなとこで。」

大地は空娘の隣に座る。大地は小学2年生からずっと同じクラスだ。だから男子とあまり話さない空娘には貴重な友達である。

「ちょっと考え事。」

「って悩み?」

「まぁそんな感じ。」

空娘は はぁ。とため息をつく。

大地は不思議そうな顔で、空娘を見た。

「相談のってやろうか?」
「え?」

空娘は大地の顔をみる。

そこにはいつもとは全然違った真剣な顔があった。

「本当に?」

空娘は信じられず、もう一度聞いてみた。

「いいから。話してみろよ。」

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