《MUMEI》

「──まだ‥来てないのかな──」





待ち合わせの公園に来たんだけど‥先生はまだ来ていないみたい。





「おっ、卯月来とったんやな」





頭の上から声がして、びっくりした。





「せ‥先生‥‥‥?」





何で木の枝に‥?





「ぁ‥ビックリさせてもうたか?」





先生は、一旦枝にぶら下がってから地面に着地した。





「昔木登りやったなぁて思い出してな、やってみたなってんけど──空綺麗やなぁ思て見とったら‥時間忘れてもうてん。すまんな──」





そう言って先生は、私の手を引いた。





「──ほな、行こか」

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫