《MUMEI》 当たり前「何言ってんだよ、ついこないだも神隠しとか──」 「森で迷子にでもなったんだろ」 「──お前さぁ‥怖くねーの?」 「全然」 「変わってんなぁ──‥」 「昔っから見えてるし。当たり前っていうか」 「へー‥」 「じゃ、また明日な」 「おう──。マジで気ぃ付けろよ‥?」 「ビビりのお前に言われてもな──」 「ぅ‥うるせーな、何があっても知らねーぞっ」 「ハイハイ──。じゃな」 俺は適当にあしらって、 例の噂がある森に向かって歩き出した。 あの女の子── ハナに会う為に。 前へ |次へ |
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