《MUMEI》 遊びたいだけ間違いない。 あの時見た、 ハナだ。 ハナは俺に気付くと、 ニコッと笑った。 “遊ぼう、お兄ちゃん” 遠くからでも良く通る、 澄んだ声だった。 “ハナ、一緒に遊びたいだけ” その声に、 俺は一歩一歩ハナへと近付いていく。 「ハナ、だよな?」 “うん。やっぱりお兄ちゃんもハナの事知ってるんだ‥” 「言い伝えで‥ハナの事を聞いたんだけど──」 “あれは違うよっ、ハナはそんな事してない” 「──分かってるよ、俺は」 “お兄ちゃん‥?” 「神隠しも、不幸にさせるのも、首を取るのも──ハナはしてない、だろ?」 前へ |次へ |
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