《MUMEI》
神鳥の羽‐3
〜カオス・コーポレーション〜


地下の薄暗い通路を抜け、最奥に広がる格納庫へ足を運ぶ

入り口の扉に、指紋、声紋を読み取らせセキュリティを解除する
開かれた先には、広大な空間が拡がっていた


「お待ちしておりました、カオス社長」

白衣を着た研究員の一人が、会釈をとる

「首尾は如何でしょうか?真鍋リーダー」

「は、予定の出力の80%はクリアー致しましたが…」

別の研究員から資料を渡され目に通す

「やはり、一度動かしてみなければ、総合的な結果は得られません」

「でしょうね…しかし驚きです、今の技術でここまで改修できるとは」

「…確かにこれは『地球外』の代物です、ま、それだけにやり甲斐はありましたよ」

フッと笑って、真鍋は眼下に横たわる『それ』に視線を落とした

「で、誰が動かせるんです?」

「下準備は出来ています、そちらは問題ないでしょう、ですから…」

私はスーツの胸元のポケットから、USBメモリを取り出した

「計画を次の段階に移します、そろそろ『彼女』、目覚めるみたいですから」

真鍋は頷くと、何も言わずUSBを受け取り
踵を返すと、格納庫の奥へ消えていった

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