《MUMEI》 「ぇ、‥‥‥どれ‥でも‥いいです‥」 「──ほな、オレこれにするな」 先生は、茶色い木馬に乗った。 「どないしたん卯月──乗らへんのか?」 「ぁ、ぃぇ‥」 私は、先生の後ろの木馬に乗った。 それと同時に、音楽が流れ出してメリーゴーランドが回り始めた。 「久し振りやなぁ、メリーゴーランドやなんて」 「───────」 先生の後ろ姿が、本当のナイトみたいに見えた。 「卯月?」 「──ぇ、‥すいません」 ──心臓が‥どうしようもなく、煩い。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |