《MUMEI》 捜索開始「ハナがそんな事、出来る訳ないし──」 “お兄ちゃんは何でここに来たの?” 「気になったから」 “危ない森なのに‥?” 「何か、ほっとけなかった‥っていうか、な」 そうしたら、 ハナはクスクスとおかしそうに笑った。 “──お兄ちゃん、お名前何て言うの?” 「蓮」 “れん?” 「ハスって書いてレン」 “──蓮──” ハナは、 確かめるように俺の名前を呟いた。 “呼び方、このまま‥お兄ちゃん‥でもいい?” 訊かれて、 俺は頷いた。 「それじゃあ手毬、捜すとしますか──」 前へ |次へ |
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