《MUMEI》 ◆卯月と2人で、アトラクションの汽車に乗っとる。 「楽しいやんなぁこれ──」 眺めもええし──。 「先生」 「今は先生て呼ばんでもええで?」 「ぇ」 「眞野っちでもええし」 「ぃ、ぃぇ‥」 卯月は恥ずかしいんか、俯いてもうた。 「無理せんでええからな。呼びたなったらでええねん」 「はい──‥」 控え目に頷いて、卯月は頬にかかった髪を掻き上げた。 「お、かいらしいヘアピン付けとるやん」 「ぇ」 「よう似合うとるで」 「───────」 卯月は、 また俯いてもうた。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |