《MUMEI》 危険区域「駄目‥?」 “そっちは‥危ないから” 「‥‥‥‥‥‥‥」 確かに、 そんな気配はする‥。 “向こうにはね、悪いお化けさん達がいて──” 「ハナも向こうには行った事ないのか?」 “‥‥‥‥‥‥‥” ハナは、 黙って頷いた。 “お兄ちゃん、行っちゃだめ” 「けど──手毬、向こうにあるのかも知れないし‥」 “だめ” 「ハナ‥?」 “向こうに行った人達、帰って来た事ないから‥” ハナ曰く、 この先は、 危ないらしい。 「───────」 けど、 この森で‥ 他に手毬がありそうなのは向こうしかない。 “行くの‥?” 「絶対戻って来るから」 “‥‥‥‥‥‥‥” 「手毬、見つけないと成仏出来ないんだろ?」 “でもお兄ちゃん‥” 「約束したろ?」 “じゃあ、ハナも行く” 「ぇ」 “ハナも一緒に行く” ハナは、 俺の袖を掴んできた。 “ハナが守るから” 前へ |次へ |
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