《MUMEI》

「あ、空くーん!」

…違う人だったらどうしよう。そしたら恥ずか…あ、手降ってくれた。良かったぁ…

「なんでそんなホッとしてんだ?」

そういってボクを怪訝な目で見てくる空くん。…あぁ、なんか安心するなぁ…男同士って…。

「空くん…空くんはボクの味方だよね…?」

「うわっ…なんだ急に気持ちわりぃ。」

「なんか安心したら涙出てきた…」

「な、なんなんだよ…。」

「いや…なんかね、女の子って怖いなぁって…。」

「わ…わりぃ、オレはそっちの趣味は無ゲフゥッ!?」

…あ、海が怒ってる?

「男のくせにあたしの陸を盗らないでっ!」

…。ゴメン…空くん。ボクが悪かったよ…毎月1回お墓には顔出すかグハァッ!?

「陸も浮気はダメっ!」

…や、やっぱ女の子怖い…

「全く…。…ねぇ。そろそろ起きないと…」

…ヒィィッ!?ゾクッてしたゾクッて!!気絶してたのになんで!?そ、空くん助け…ボ、ボクと同じ顔してるぅ!?

「起きた?んじゃご飯食べよ♪」

「お、おう。…陸。」

「な、なぁに空くん?」

「今なら意味わかるわ。…男同士っていいな…。」

「うん…。」

「「…はぁ。」」

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