《MUMEI》

「鳳君?」

「──来い」

「ぅ‥わッ‥」





また引っ張られる〜っ。





「‥色的には白か‥」

「はぃ‥?」





鳳君は、

シフォンのブラウスを私に当てて、

何かブツブツ独り言を言ってる。





「──じゃあこれを重ねて‥」

「鳳君‥あの──‥」

「ちょっとこれ持ってろ」

「‥ぇ、ちょっと‥!?」





向こう行っちゃったし‥。





てかこのブラウス‥

ネック開き過ぎじゃない‥?





「──蘭」

「!?」

「これも一緒に持って試着室行け」

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