《MUMEI》 ──空、青いなぁ──。 「先生──」 「ん?」 「──ぃぇ──」 卯月は、眩しそうに空を見た。 「───────」 「卯月はほんまに空好きやなぁ」 「──私が生まれた時──お母さんが窓から見たの空が、綺麗な青空だったらしいんです」 「青空──、なるほどな」 「先生は夜‥だったんですか?」 「夜いうても──丁度日ぃ暮れたばっかりの時やったみたいやねん」 宵の夜、 せやから、 宵夜≠ト名前をもろた。 そういえば‥。 「真逆なんやなぁ、俺達」 「そうですね──」 前へ |次へ |
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