《MUMEI》
グループ分け
球技大会は結局二位という結果に終わった。


一度も見に行けなかったが、どうやらバレーの成績があまりよくなかったようだ。


それでも二位という結果に、クラス全員が満足していた。





「それでは、これから修学旅行のグループを決めてもらう」


翌日のホームルームは、担任が仕切っていた。


修学旅行は六〜七人のグループ行動が多いらしい。


「どうする?」


俺とサッカー部三人組・それに志貴を合わせたいつもの五人は残りのメンバーをどうするか悩んでいた。


(残りのメンバーって、女子だよな)


俺は、志貴以外のクラスの女子とあまり交流が無かった。


「誰でもいいんじゃないか?」


拓磨は、志貴以外は本当にどうでもいい様子だった。


「祐也は?」

「俺は…」


(うるさくなければ、誰でも)


志貴にそう答えようとした時


「ねぇねぇ」


一応、知っている声の女子に話しかけられた。


その女子と、隣にいる女子は、俺の中で顔と名前は一致していた。


(年に一回はやりとりあるしな)


それは


陸上クラスマッチのリレーで俺にバトンを渡す瀬川と渡辺だった。

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