《MUMEI》
公安
俺と水無月は、霞ヶ関のビルの一室で
 
ややこしい話を聞かされてた
 
「協力にも、限界がある…」
「水無月さん…わきまえてもらわねば、困ります」
 
延々と続く話し…
 
この、頭の薄い奴が言ってる事は、もっともだ!
 
誰が聞いても、間違ってはいない…
 
誰かに聞かれて大丈夫な話しではないが…
 
米軍、基地施設、で、ドンパチ
 
洋館、爆破
 
住宅街でドンパチ
 
法治国家、日本でだ…
 
そりゃ、ムチャだ…
 
このオヤジ…、髪かきむしりながら、話す…
 
だから、ハゲるんだな…
 
また1人、誰か来た…
 
俺は、水無月に聞いた

雅治「このハゲ、誰だい?」
 
水無月「公安部長よ…」
 
雅治「…」
 
水無月「今来たのが、公安調査庁の人…」
 
公安庁…
 
日本のCIA……
 
「訳あって、名前は名乗れないが……」
 
そう、前置きして、話し始めた
 
 
戦前、5人の日本人が、莫大な資金力で、日本を牛耳ってた
 
陸軍と共存共栄し
 
裏から、日本を支えてた
 
戦後、陸軍は解体されたが 
5人は、莫大な資金を、巧妙に隠し、
 
戦後の復興に、多大なる協力をしてきた
 
今も、その、組織は残ってる…
 
昔に比べ、権力は、衰えたが、……
 
その組織が、2つに割れた…
 
改革派と、保守派に…
 
事の発端は、そこに始まる……
 
保守派は、国の後ろ楯で、改革派を、押さえ込んだ… 
改革派は、海外に、協力者を求め…
 
今や、国際的テロ集団と結託…
 
保守派を追いやり、自分たちの天下をと…
 
 
雅治「…元々は、日本陸軍が作った、麻薬畑が、資金源だろ…」 
「犯罪集団じゃねーか…」 
水無月「犯罪ねぇ…」
「…昔の戦争は、沢山、人を殺せば、英雄だったのよ…」
 
雅治「……まぁね…」
 
「しかし、誰も、信じないだろうなぁ…」
「保守派が、爺さん達で、改革派が、その、孫達だなんて……」
 
公安庁「知ってたのか?」 
 雅治「俺は、爺さんに、育てられてたからな…」
「…爺さんは、そいつらに、仕えていた…」
 
「婆さんからも、おとぎ話として、聞いたよ…」
 
「調べたら…辻褄が合う事ばかり…次から次に、出てくる」
 
「いろんな事が繋がったんだよ……」
 
「特別高等警察がしっかりやらなかったからだろ、…」 
「いや、むしろ、わざと見逃してた…」
 
公安庁「戦前の話しだ… 特高警察は、解体された」 
問題は、これから起きる事を……見過ごす訳にはいかないって事だ…」
 
雅治「……」
 
公安庁「過去はどうあれ…何も知らない、一般の民間人が、大量に不幸になる、…テロ行為は許されない!」
 
雅治「…俺に言わせば、親子喧嘩みたいな物だ……」 
水無月「怪獣どうしが、親子喧嘩したら、国の1つぐらい、無くなるかもね…」 
雅治「……」
 
公安庁「奴らは、血判書を、公にして、騒ぎたてると思われる、……」 
 
雅治「3ヶ月後の、首脳会議に合わせてか?」
 
公安庁「おそらく……」
 
雅治「行動計画書はどうした?」
 
水無月「……奪われたわ…」
 
雅治「お前……バカだろ…」
 
水無月「……」

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