《MUMEI》

「おまたせ、おっきいハンバーグ3つね。」

ちなみにだけどな、このファミレスにはそんなメニューねぇ。なんで成り立ってんだかわかんねぇ。

「いただきまーす♪」

海…今頭ん中食べること以外ないんだな。陸死んでるから。…あ。あれは…

「いらっしゃい♪どうしたの3人そろって。珍しいじゃない?」

「ちわっす、怜先輩。いろいろあって話し合いにきたんすけど…まぁ見ての通りっすよ。」

あ、この女の人は相原怜(アイハラ レイ)先輩。オレにここの仕事を教えてくれた人だ。大学生らしく、実家から車で大学に通いながら、実家が近いここでバイトしてるんだと。やっとまともに会話できる人が…

「あ、怜ちゃんこっちは大丈夫だよ。他の席を…」

あぁ…店長。なんてことを…

「ウルセェ肉ダルマ!テメェが失せろボケェ!」

…ナイス!って言いたいとこなんだけど、恐ろしい…。店長、裏拳一発でちょっと離れてるはずの厨房へ飛んでった。150Kgが地面につかず…。元ヤンとかでもこうはならないだろうな…。

「あら、バレた?実はあたし高校の時女総長だったのよー♪」

…元ヤンだったんだ。つーかあれか?この物語の女性はみんな読心術を持ってるのか?

「そんなことないわよ?あたしはなんとなくだし。」

…バッチリ読めてんじゃん。

「気にしない気にしない♪んで、何を話し合いに来たの?地球トリオが揃うなんて相当のことでしょ?」

地球トリオってのは怜先輩が勝手に呼んでる。まぁ…陸・海・空だしな。正直納得だ。

「まぁー…そっすね。オレらありえないような変なことに巻き込まれちまったみたいで。」

「ふーん…あ、それってもしかしてVerb(ヴァーブ)のこと?」

「Verb?」

「知らない?噂では確かそう呼ばれてたけど。ホントの名前は“言葉”の力ね。」

「えっ…!?知ってるんですか!?」

「知ってるもなにも、あたしにも使えるもの。」

やっぱりオレらだけじゃなかった!これはやっぱり…。

「海!食い終わったか?」

「うん!満足〜…♪」

「あっ、テメェオレの分まで…まぁいいや、今はそれどころじゃない。陸を起こせ!」

「了解〜♪ダァリン♪今起きないと…永遠に起きられなくなっちゃうぞ…?」

「…ヒィッ!?」

「…。まぁ起きたし…いいや。えっと…怜先輩もできれば参加してもらっていいすか?」

「まぁ客いないしね。OK♪」

さぁ…大変なことになったぞ。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫