《MUMEI》

私達は柏木さんへのお土産を買いに、

和菓子屋に来た。





蜜君は、

鳳君に蜜豆をおごってもらって──

今、

それを食べてる真っ最中。





鳳君は、

ショーケースの中をジッと見つめて考え込んでる。





「‥‥‥‥‥‥‥」

「柏木さん──どんな和菓子が好きかなぁ‥」

「何でも好きみたいだけど」

「何でも‥?」

「ぁぁ‥、────」





鳳君は、

詰め合わせの箱に気付いた。





「‥これにすっか」

「ぇ、多くない‥ですか‥?」





「賞味期限持つみてぇだし──大丈夫だろ」





財布から5000円札を出して、

鳳君は和菓子の詰め合わせを買った。

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