《MUMEI》

「‥おい蜜、いつまで食ってんだ。日が暮れるぞ」

「ぇっ、待ってよ置いてかないでぇ!」

「‥‥‥待っててやっからとっとと食え」

「分かってるもん」





蜜君は器の中身を掻き込んで、

一気にお茶を飲み干した。





「ご馳走さまーっ♪」





それから座敷から降りて、

私の腕に抱き付いてきた。





「じゃ、行こっかラン♪」

「──ハ、ハイ‥」





その上目遣いは反則だってば‥。





「ん"っ、んー‥」

「──ぁ」





鳳君‥

何か怒ってる‥?





「‥行くぞ」





鳳君はそう言うなり、

ガシッ、

と私の手を掴んできた。

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