《MUMEI》
年月
ハナが泣きやんで、

また手毬捜しを再開した。





けど、

なかなかそれらしき物は見当たらない。





──考えてみたら、

もうハナが手毬をなくしてから五十年以上経っている訳で‥。





もしかしたら、

雨や風にさらされて‥

分かりにくい状態になっているのかも知れない。





ここに住む悪霊や妖怪が、

隠してしまったのかも知れない。





いずれにせよ‥

手毬が見つからない事には‥。





“──あっ!”

「ハナ‥?」





訊き返すと同時に、

ハナが木陰に向かって駆け出した。





「ハナっ‥!?」





見つけたのか‥?

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