《MUMEI》
2つの公安
雅治「さあ、俺を殺して、 手ぶらで帰りな…」
 
久保田を睨み、そう言った 
久保田「なるほど、イニシ アチブは、そちらにある と……」
 
 
孝志「完成品がないと、茜 を洗脳出来ない!、どう するんだ、久保田!」
 
久保田「困りましたね…」 
 
 
俺達は、茅ヶ崎あたりの、海沿いの、
潰れたラブホテルに、連れていかれた
 
 
チンピラ1「こらぁ!、早 くしゃべっちまいなよ! 」 
ガンッ!
 
雅治「ぐあっ!」
 
銃底で殴られた
 
チンピラ5「おらぁ!」
 
ドンッ!
 
腹に、蹴りが突き刺さった……
 
呼吸が、一瞬、止まる…  
久保田「その辺に、しとき なさい……死なれちゃ、 困ります」
 
チンピラ1「仲間が2人も やられてんだ!!」
 「こいつに……」
 
雅治「うがぁっ!」
 
腕に、ナイフが突き刺さった
 
久保田「薬を飲んだはず… …何故、そんなに痛がる のですかな?…」 
 
雅治「あれは、砂糖だよ… ファミレスの…」 
 
久保田「演技派ですね…」 
雅治「まぁね…」
 
 
孝志が、水無月を連れて来た
 
孝志「強情な女だ……」
 
久保田「水無月家の資産は 、諦めたらいかがです? 」
 
孝志「私に、何の旨味もな いじゃないか!」
 
久保田「旨味ですか?…」 
孝志「いや……行動するに は…資金は、大切な要素 だ…」
 
久保田「そうですね…」
 
 
孝志「私は、一度戻る、」 「何か、手をうたなけれ ば…」
 
そのとき、1人の男が入って来た
 
兵士1「大佐、包囲されてます」
 
久保田「!」
 
久保田を大佐と呼ぶ、この男、チンピラではない…  
兵士2「大佐、通信が出来 ません」
 
別の男が言った
 
どちらも、短髪で、角刈りの男だった
 
久保田「地元の警察か…」 
孝志「私が何とかしよう」 
久保田「待て……」
 
孝志「大丈夫だ…私は、公 安庁の者だ、県警なんぞ …」
 
久保田「なら、何故、ベレ ッタが、彼の手にあった んですかね…」
 
孝志「箱根にでも、予備が あったんだろう…」
 
久保田「そんなに、何丁も 、手に入る代物じゃあり ませんよ」
 
兵士3「大佐、国道も封鎖 されたようです」
 「一般車が1台も通りま せん」
 
兵士1「機動隊の装甲車が 来ました」
 
久保田「どこからか、情報 が、漏れてますね」
 
孝志「…」
 
チンピラ「おい、どうなっ てんだよ!」
 
久保田「信号弾の用意を」 
兵士1「はっ!」
 
敬礼して、部屋から出て行った
 
久保田「外人部隊の貴方達 には、人質の管理を頼み ます」
 「脱出の準備まで、
 100 分はかかるでしょ う」
 
 「この3人を、逃がさな いように」
 
孝志「私も、人質だと!」 「どういう事だ!」
 
久保田「言った通りです」 

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