《MUMEI》

「──ぁ」

「?」

「流れ星──」

「ええ事ありそやな」

「いい事‥?」

「そやで」





先生は、嬉しそう。





「──最後にええもん見れたな」





私に笑いかけて、手を繋いできた。





「帰ろか」

「ぁ‥、はい」





裏山を降りて、

団地に入った。





「───────」





もうすぐ、

この手は離れてしまう。





学校が始まれば、

私と先生は‥

恋人≠カゃなく‥

生徒と教師。





「──オレとお前は恋人やで」

「ぇ」

「学校におる間は確かに、立場変わってまうけどな──」

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