《MUMEI》

「何で立場とか──年齢とか──そういうのが違うと‥難しいんですかね‥」

「昔なん15位からはもう大人やったのになぁ」

「──でもやっぱり、立場は壁ですよね」

「そやな──、そやけど」





先生の瞳が、星空を映して輝く。





「壁があったら乗り越えたらええねん」

「ぇ」

「せやろ?」

「先‥生‥?」





乗り越えるって──簡単なことじゃない。





それが高い壁なら、尚更。





「私達──超えられますかね‥」

「大丈夫やて、オレが付いとるやん」

「──そう──ですよね」





大丈夫。





絶対──。

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