《MUMEI》

チンピラ兵士は、確保された
 
孝志が、公安庁の者だと、射たれた、脚を押さえながら、機動隊に、身分証を見せてた
 
公安部長「存じ上げてます よ」
 「被疑者、確保しろ」

孝志「な、なんのまねだ」 
公安部長「連行しろ!」
 
俺は、床に倒れながら、その光景を見ていた…
 
意識が朦朧としていた
 
 
 
意識が戻ったとき…
 
俺は、簡易ベットに寝かされてた… 
 
小さな、汚い部屋だった
 
水無月「意識、戻った?」 
雅治「あぁ……」
 
窓の無い、まるで、牢屋みたいな部屋だ…
 
コンクリートの壁と、小さな洗面所…
 
トイレに、扉も無い…
 
出入りの扉は鉄製… 
 
水無月「腕を8針縫ったそ うよ…」
 
血が足りないのか、目眩が止まらない
 
水無月「最低限の治療は、 してくれたようだけど… 」 
 
雅治「…ここは?…」
 
水無月「…ごめんなさい… 私が、もっと早く、貴方 を信用していれば…」
 
雅治「…捕らわれの身か… 」
 
俺は、身体を起こした
 
水無月「ムリしちゃ…」
 「少し、休んで…」
 
水無月が、俺を寝かそうとした
 
雅治「お前、怪我は?」
 
水無月「私?……私は大丈 夫よ…」
 
雅治「…そうか…」
 
天井の蛍光灯が、ぐるぐるまわる…… 
 
水無月「凄い熱……」
 「横になって……」
 
また、意識が、途切れていった……
 
 
…美樹…美樹か?……、
寒い場所だな……
 
…また、俺を呼びにきたのか?……
 
…そうだな…もう…疲れた……美樹……
…俺は…地獄行きだ……
…一緒には……居れないね………
 
雅治「……」
 
夢を見ていた…
 
水無月「大丈夫?」
 「うなされてたわ…」
 
雅治「…大丈夫だ…」
 
俺は身体を起こした…
 
さっきよりは、ふらふらしない…
 
水無月「薬、効いたようね …」
 
水無月が俺の額に手をあてた
 
水無月「まだ、熱、引かな いわね」
 
水無月が、ブラジャー姿だった…… 
 
薄い、毛布と、俺の間に、水無月が、
自分のブラウスを、脱いで、俺に掛けていてくれてた 
俺は、水無月の肩に、
ブラウスを羽織らせた
 
水無月「寒そうに、震えて たから…」
 
雅治「…ありがとう…」
 
水無月「そんな言葉、知っ てたのね、 似合わない わよ」
 
雅治「……」
 「いい乳してるじゃねー か」
 
水無月の乳を人差し指でつついた
 
雅治「誰か来たら、見られ ちまうぞ…」 
 
水無月「もう、見られてる わよ」
 
水無月が、監視カメラを、指差した
 
水無月「トイレに扉もない のよ、今更でしょ…」
 
雅治「…刑務所にしちゃぁ 、お前と一緒は、変だよ な…」
 
立ち上がろうとした…
 
雅治「ぐっ……いてて…」 
水無月「ムチャしない方が いいわ…」
 
雅治「……」
 
小さな、ステンレス製の、流しに行き、
水道の蛇口から、水を飲んだ
 
雅治「グラスも無いのか… 」
 
水無月「はっきりするまで は、何も与えないんじゃ ないかしら…」
 「薬は、もらえたけどね 」

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