《MUMEI》

「まだ起きてんのか」

「──ぇ、ハイ、まぁ‥」

「‥‥‥明日、寝坊しても知らねぇぞ」

「ハイ‥分かって‥るんですけど──‥」





鳳君がそこにいると眠れないんデスガ‥?





「──ここ、来て良かったか」

「ぇ‥?」

「ここ来て良かったって思うか」

「───────」





良かった‥?





『──見つけた』

『ぇ』





来た、

っていうか、

連れて来られたって感じだけど‥。




──でも。





「良かったよ」

「‥‥‥ふーん」





鳳君の反応は、

相変わらず素っ気ない。





「じゃ‥俺そろそろ寝るわ」

「ぇ‥‥‥部屋行っちゃうの‥?」

「一緒に寝るって訳にも行かねぇだろ。──明日、寝坊すんなよ」

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