《MUMEI》 掴まれた手首「‥ぃっ‥」 物凄い力で、 突き飛ばされた。 突き飛ばしたのは‥ ハナだったらしい。 お陰で‥ 魂を狩られずに済んだ。 “だめっ‥お兄ちゃんは‥” “──邪魔ヲスルナ小娘” “‥‥‥‥‥‥‥” “ソノ人間ノ魂‥今マデ二ナイ‥” 「誰が‥お前なんかに──」 “モシ、魂ヲ狩ラレルナラ‥ソノ小娘ノ探シ物ノ在処ヲ──” 「ふざけ‥っ」 俺は枝を拾って、 そいつに殴りかかろうとした。 「!?」 手首を‥ 掴まれた。 「‥な‥」 何かを、 吸い取られるような感覚がした。 ‥目眩。 ‥動悸。 ‥痺れ。 体が、 言う事を聞かない。 膝から、 地面に崩れ落ちる。 「‥はッ‥‥‥はッ‥‥‥」 何だ‥ これ‥‥‥。 前へ |次へ |
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