《MUMEI》

「ラン〜、ちょっと来て?」

「ぇ」





食器洗いが終わったと思ったら、

蜜君に呼ばれた。





「ぇ、あの──‥」





真っ昼間から襲ったり、

みたいな事しないよね‥?





「──あのね? これ──直せる‥?」

「──ぇ」





ヌイグルミ‥?





耳が取れかけてる‥。





「お兄ちゃんこういうの苦手だし、ランしかいないの」

「ぅ‥」





断りにくい‥。





「お願いラン──」

「ゎ‥分かりましたっ、直してみせますっ」

「ほんとっ?」

「ハ‥ハイ‥」





もう、

後には引き下がれない‥。

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