《MUMEI》

「──はいっ、修理完了♪」

「わぁーっ、スッゴーい♪」





直ったヌイグルミを掲げて、

やっと蜜君は笑ってくれた。





「ありがと、ラン♪」

「ど‥どう致しましてっ」





かなりてこずったけど‥

直せて良かった‥。





「そだっ♪」

「?」

「これあげる♪」

「ぇ、──アメ?」

「お兄ちゃんには内緒ね♪」





必殺スマイルに、

ウインクまでされちゃったら‥

マジで‥

卒倒しそう‥。





「じゃ‥じゃあ私はこれで──」

「待って」

「はぃ‥?」

「また──お部屋来てくれる‥?」

「──勿論ですよ♪」





そう答えたらやっと、

蜜君は笑った。





「ありがとっ」

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